京の名水6 京都御苑界隈2
前回の記事の最後は御苑内にある宗像神社でしたが、実はその前に御苑の西にある二つの神社を訪れました。北西にある蛤御門から出ると、土御門内裏跡の碑があります。これは、平安末期に鳥羽・崇徳・近衛の3天皇の里内裏(平安京内裏の外に臨時に設けられた皇居)があったところ。現在は、ブライダルホテルがあります。
すぐ南に、「いのしし神社」として知られる護王神社があります。平安京の造営に貢献した和気清麻呂と和気広虫を祀っています。境内には清麻呂の難を救った猪にちなみ、狛いのししや、猪のコレクション、猪の絵馬?などがあります。
この神社には、「霊猪(れいちょ)の手水舎」があります。
龍の水口はよく見かけますが、この神社は猪づくしです。
さらに南に行くと、「烏丸の天神さん」として知られる菅原院天満宮神社があります。ここは、菅原氏の邸宅「菅原院」があったところで、菅原道真とその父祖が祀られています。
右手の社務所の横に、菅原道真の産湯につかったと伝えられる「菅公初湯井」があります。
この後、下立売御門からもう一度御苑に入り宗像神社(前回の記事)に向かいました。
この後、御苑の南にある九條池に来ました。向こうに見えるのは拾翠亭という茶室。池と茶室は五摂家の一つであった九條家の庭園の遺構。茶室は今でも茶会に使われ、一般公開もしているとのこと。庭には三つの井戸があるそうです。
ここから、堺町御門を出ていよいよ最終目的地に向かいます。
キンシ正宗堀野記念館です。天明元年(1781年)にキンシ正宗の創業者堀野家の本宅として建てられた。酒造りの拠点が伏見に移された後も、造り酒屋のたたずまいと町家文化の設えを当時のまま残し、平成12年には京都市の有形文化財に指定。
こちらは隣の直営レストラン「堺町 ほっこり」です。できたての地ビールや純米大吟醸酒とそれらにあう料理がいただけるそうです。
記念館に入ると、江戸期の酒蔵と当時の酒造り道具が保存してあります。
ここでは、酒造りの手順をわかりやすく説明していただけます。
中庭に出ると、「桃乃井」があります。大きな桃の木の下にあることから名付けられ、創業以来酒造りに使われてきました。「染井の水」と同じ水脈で、1年を通して水温16度、くせがなく軟らかな口当たりが特徴。周辺の有名料亭も毎日汲みに訪れるとのこと。向こうに見える蔵は文庫蔵で、当時の資料を展示しています。
玄関の左手にある帳場や座敷も見せていただけます。2階に上がると、本座敷があります。向こうには五畳ほどの「鞘の間」といわれる部屋があり、大切な客人を楽しませるため、舞などが行える舞台として設けられたとのこと。
昔のポスターが展示されていました。
突き当りは、住み込みの人が寝起きをする部屋。町家の多くは二階が低く、ロフトのような造りになっています。通りに面している窓は格子を土で塗り込められており、虫籠のように見えることから、虫籠窓(むしこまど)と呼ばれるそうです。
2階から売店がある土間をみたところ。手前に内井戸の滑車とつるべが見えます。
最後に、ビールとお酒の試飲ができます。それぞれ複数を選んでくれます。あまりお酒はいただきませんが、地ビールと大吟醸酒はさすがに美味しかったです。
外に出ると、日が暮れて暗くなっていました。案内をしていただいた鈴木康久さん、ありがとうございました。
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